この記事は、「能登半島移住計画」(2019年9月22日掲載)から転記いたしました。
能登半島移住計画は2021年3月末で終了いたしました。
高階地区コミュニティセンター
山岸 ひろみさん
石川県七尾市生まれ。中高とバレーボールで活躍し、高校卒業後は金沢の繊維会社に就職。その後結婚を機に七尾に戻り、平成元年から高階地区のコミュニティセンター(当時は公民館)で働いている。
コミュニティセンターとは?
七尾市には15の地区が存在し、その一つ一つにコミュニティセンターが設置されている。その地域のコミュニティの中心となるのが、コミュニティセンターだ。住民が住みやすい街づくりを行うために、日々住民の交流の場になっている。
高階の大ベテラン
山岸さんは、高階地区のコミュニティセンターの職員として働き始めて、今年で30年となる大ベテラン。平成元年からずっと高階を支えてきた。
「コミュニティセンターは地域の住民の方々と連携しながら、よりよい地域を作るために活動しています。センターには毎日、色々な方が訪ねてきます。また季節ごとの行事の運営も行っていて、例えば、4月はお花見ウォーキング会、5月はレクリエーション会、6月は敬老会といったように毎月何かしらの行事があるので、年中忙しいです。(笑)」
一年間はあっという間
「あとはやっぱり事務作業が多いです。色々と市に提出しなければいけない書類の作成もあるし、地域づくり協議会の仕事もあります。大変だけど、おかげで毎年1年過ぎるのはとても速いですよ」
高階でやってみた
高階地区は移住者の受け入れを積極的に行っている地域でもある。今年は地域おこし協力隊も募集し若い夫婦が移住してくるなど、新たな変化もあった。
また、7月には廃校になった高階小学校の校舎を使って、TV番組を真似た鬼ごっこ企画「廃校中」というイベントを行った。子どもたちの賑わいが校舎に戻って嬉しいと山岸さんは語る。
「廃校になってしまったけど、せっかく綺麗なままで校舎が残っているから何かしたいなとは思っていました。やっぱりもったいない。児童クラブは続いているので、まだ賑わいは少し残っているけど今回のように校舎を使ってできる企画やアイデアを外から持ってきてもらえれば、市内外からも高階に関心を持って来てくれる人も増えるだろうし、賑わいがもっと取り戻せるのかな」
いつかは農業女子に
そんな山岸さんは、これからチャレンジしたいことがあるそう。
「農業がしたいんです。子供の頃母が農業をしている姿をみて育ったので、いつかはやってみたいなと考えています。たぶん、やる気になればいつでもできるし、高階は農地だけは沢山あるから(笑) 田んぼは後継者が見つかれば何とか継いでいくことはできるので、これからも高階の農業を守っていくという意味でも、まずは自分がやってみたいです」
集まってくる若い力
この夏、高階地区には2人の大学生インターン生がやってきて、高階の集落のしきたりや慣習、祭りなどをまとめた移住者向けの冊子を作る予定だ。また、移住者の移住体験ハウスとして用意した空き家を、金沢の大学生たちがリノベーションするなど、高階に続々と若者が入ってくる。
「こんな田舎に若い人たちが来てくれるだけで嬉しいですよ。今までは地域の人たちだけで小さく動いてる感覚でしたけど、今は外からやってきた人のおかげで、地域全体が大きく動いているような感覚があります。やっぱり、関わってくれる人の数が増えたら、その分面白いし、今までにないような事が起きるような予感がしますね」
もっと住みやすく、楽しく
地域の人々、外からやってくる移住者や若い学生。それぞれが高階に集まって、何かやろうとする兆しが見え始めている。
「高階として、地域全体で一致団結してなにかに取り組めたら良いなと思います。子どもも若い人もおじいちゃんおばあちゃんも、そして移住してくれた人たちも。みんなで助け合っていきたいです。人の温かさやつながりが、地域を支えていく。今あるものも大切に、これからの高階がもっといい町になるようにみんなで力を合わせていきたいです」
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