この記事は、「能登半島移住計画」(2019年9月22日掲載)から転記いたしました。
能登半島移住計画は2021年3月末で終了いたしました。
有永 浩太さん
出身:大阪府堺市
ガラス工房 kota glass
吹きガラス職人 有永浩太
今回ご紹介させて頂くのは、2017年に能登島に自宅工房 kota glassを設立し、能登島を拠点にガラス工房を営んでいる吹きガラス職人の有永浩太さんです。
汗だくになって作業されていた姿が印象的だったが、話し方はとても丁寧で穏やかで、やわらかい雰囲気のある方だ。有永さんの作品は日常で使える器やグラスから独自の技法や色で作製された作品まで様々なものがある。
1つ1つ手作りで作られているからこその味。興味のある方はぜひその目で見て頂きたい。
1つのモデルケースになればいいな
七尾は『静かで』ものをつくる環境にはすごく適していると話してくれる有永さん。毎日作業されていて、月に一度は展示会で全国を飛び回っているというが、七尾には和倉温泉駅、七尾駅、輪島にはのと里山空港があり、便利でアクセスも良いという。
「自分の仕事をちゃんとして、それが生活にちゃんと返ってきて、そういうサイクルがしっかりとできるようにしていきたいなとは思ってますね。あと、ものづくりをしながら、こういうところで生活ができるという1つのモデルケースになったらいいなとありますね」
クセのある素材の方が扱っていて面白い
紀元前から存在していて、今現在でもいたるところで使用されているガラス。大学でガラスについて学び、それ以降『ガラス』に関する仕事をされてきたという有永さん。ガラスの魅力はまず素材として『綺麗』だという事、そして、『おもしろい』という事。他の素材と違って直接手を触れて作製するのではないので扱いづらい。そのちょっとクセのあるところに有永さんはガラスの面白さを見出している。
「ガラスってすごい身近なものですけど、実際使い方とかね、どういう風にできているかってみなさん知らない方も多いんですよね。そういうところも物をつくりながら伝えていくこともできるので。なので実際に触れてもらって興味を持ってくれる人が増えたら良いなと思ってますね」
地元にある素材を活かして
現在七尾では若い人が農家を始めたり、料理を始めたりなど『地元にあるもの』を活かして『何か』をする人がだんだん増えている。昔からこの土地に住んでいる人には当たり前のことで、よそから入ってきた人だからこそ気づける地域の可能性。そういう新しい『何か』に変わり得る良い素材がここにはあると有永さんは考えている。
「やっぱりものをつくる人にとってはすごい良い環境なので、そういう人達がだんだんこの地域に増えてきたら、若い人が増えていくきっかけになるんじゃないかなと思うんですよね。そういうものを作る人たちがどんどん入ってこれる状況になったら、もっと面白い人たちが増えて、また雰囲気が変わってくるんじゃないかな」
目の前が海で、とても穏やかな環境で作業されている有永さん。自宅でギャラリーを開いており、近くには石川県能登島ガラス美術館もあるので、ガラスに興味がある人はぜひ足を運んでみてください。その際は、まず有永さんのホームページからスケジュールチェックを!!!
職人に命を吹き込まれたガラス作品の美しさをぜひ堪能してください。
フォトライター 宮本一輝(石川県小松市出身)
インスタグラム:ciao_vamoskazu
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