5.能登「地上に舞い落ちた究極の奥能登の三つ星グルメ」

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星空プロジェクトのメンバーが協力して、奥能登、特に金蔵における最高の食材を使って、この時期、この場所でしか食することができない究極の鍋を作ることにした。
まず、地元の魚屋を訪ねる。金蔵の「中小路鮮魚店」の店主から、いまの時期にふさわしい食材について、「アンコウ鍋」が、この季節、最高に贅沢で美味しい鍋の一つであると薦められ、アンコウ鍋をメインとすることにした。さらに、能登の食材と郷土の調味料にもこだわりたいところだ。

そこで天然素材にこだわった究極のみそ「金蔵みそ」による「みそ野菜鍋」、そして、輪島の郷土料理「海藻鍋」の3つの鍋で、能登の冬の味を満喫することにした。

鍋の前のお通し

まず、鍋ができる前に、豆腐にしょうゆを垂らして食す。もちろん、ただの豆腐ではなく、奥能登グルメである。珠洲市狼煙町で作られた大浜大豆地豆腐「おぼろ豆腐」に、輪島市のうすくち醤油「サクラしょうゆ」を少々垂らす。まるでプリンのような弾力がありながら、つるんとした弾力でなく、なめらかに喉にとおる濃厚な豆腐の味に、サクラしょうゆの薄口でありながら、味わいある旨い苦味があとから口に広がる。

アンコウ鍋

まずはアンコウ鍋に挑戦。
金蔵地元の魚屋、「中小路鮮魚店」で、店主おすすめのアンコウと牡蠣を購入。肝を洗い、アンコウを茹でて灰汁(アク)をとった後、今回の主役である薄く桃色に光る「アンキモ」と新鮮な牡蠣、輪島のわかめと白菜、そしてシャキっとしたネギ、珠洲揚浜塩田のにがりを使用した輪島市町野の谷内豆腐店の木綿豆腐を、豪快に鍋に投入。熱が加わるにつれ、ほのかな海の香りが部屋の中に漂う。

各自の器に盛り付けられる、冬の奥能登グルメの「宝石」。素朴でありながら、海の香りと甘みが染み出ている出汁をすする。旨い。新鮮な野菜を食した後、濃厚な甘みとコクのあるキモを食する。最高に旨い。