自家製米にこだわり「数馬酒造」

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能登に熱い想いを持つ”数馬酒造”のお酒からは、能登の杜氏・能登の原料と、能登にこだわり抜いた熱い想いを感じることが出来ます。オシャレなカウンターバーで頂いてみませんか?その土地で醸されたものをその土地で、作り手の顔を見ながら飲む。最も贅沢なひとときです。

自家精米へのこだわり

数馬酒造では、精米するところから酒造りが始まります。
もう、ほとんどの酒蔵さんではこの作業を外注している中、自分のところで精米しているというところに、非常にこだわりを感じます。
「なんで自分のところで米を磨くかというと、毎年の米の出来にあわせて精米するパターンやったり、磨く時間を調整出来るからね。それに、粒が揃っていなかったらもう一回選別する事もできるし」と、数馬社長。精米する事を、”磨く”と表現しています。お酒になる為に”磨かれた米”を見た時に、その意味がよくわかりました。

精米歩合は作る酒によってまちまちですが、「だいたい50%まで磨こうかと思うと50時間かかる。35%までやと70時間くらいやね。じっくり磨きます。」とのこと。
一度で1俵(60キロ)×20(=1.2トン)ほど磨けるというので驚きです。
そこで気になるのが、”米ぬかの行方”。50%磨くという事は、酒になる部分が50%、残りが50%あります。
「米ぬかは4段階に分けています。外側から順番にね。今のところ、肉牛育てとる酪農屋さんが飼料に混ぜるのに使っています。昔はせんべい屋さんが使ってくれたけどね。」

そして、新たな展開としては「もうちょっと使えないかと思って。地元のパン屋さんとか料理屋さんに声かけたんです。そしたら、珠洲の古川商店というパン屋さんが使ってくれて、”米粉パン”を作って販売していますよ。アレルギーフリーですし。」
なるほど。米粉の可能性も今後能登の他の企業とのタイアップで広がりそうな予感です。

杜氏は科学者

酒蔵の1室にある”分析室”と言われる部屋は、まるで理科室。いや、研究室のようです。
ここでは、杜氏さんが酒度やアルコール度等を計ったりするのに使われています。
そこにいる杜氏さんは、まるで化学者のようでした。

醸し文化発信

数馬酒造の蔵の2階にある大空間。
ここでは時々コンサートを行う事もあるそうです。
その、大空間のまん中にある大きな神様棚。
そこには”豊醸(ほうじょう)”の2文字がありました。
毎年数馬社長が年始に書くそうです。”豊かに醸す(かもす)”。酒を造る事そのものが醸すという事です。
それ以外にも能登にはいしり等の魚醤・コンカイワシなど発酵食も盛んであり、それらもまた醸されたものなのです。丁度酒のつまみにもってこいのモノ達というのがまた憎いところです。
“醸し”というのが能登の一つのキーワードと数馬社長は考えていて、”醸し文化”の発信を続けているようです。

オシャレなカウンターバー

数馬酒造の店舗の隣に、とってもオシャレなカウンターバーがありました。
夏場になると、蔵の中での作業はないので、来て頂いたお客様にこのカウンターバーで試飲をしてもらうためのスペースです。
このモダンな雰囲気のカウンターバー。
その部屋の片隅には、昔懐かしの看板が飾られていました。
レトロな雰囲気も同時に醸し出されていました。

概要

「米を磨き、蔵を洗う。心を磨き、米を醸す。」をモットーに米も水もそして杜氏も”能登”。
能登づくしのやさしい味の酒造りをしている。
また、能登産の梅を純米古酒に漬け込んだ造り酒屋ならではの梅酒も楽しめる。

数馬酒造外観
ショップ
仕込み中。ぶくぶく。

※記事内容は取材時のものです。掲載情報変更の場合があります。
ご利用・お出かけの際は、お問い合わせ先などでご確認ください。

インフォメーション

住所
石川県鳳珠郡能登町宇出津ヘ-36
電話番号
0768-62-1200
URL
https://chikuha.co.jp/