虫送り

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この記事は、「能登半島移住計画」(2018年6月25日掲載)から転記いたしました。

能登半島移住計画は2021年3月末で終了いたしました。

飛んで火に入る夏の虫」

2018年6月9日(土)
七尾市中島地区の外(そで)という地区で、
日本の伝統行事である”虫送り”が行われました。

*虫送りとは…
「飛んで火に入る夏の虫」のごとく
たいまつの明るさにつられて飛んできた泥虫などの害虫が火に焼かれるという害虫駆除の行事。
さらには、ムラの汚れや悪霊をムラの外に追い払うという意味も持つといわれている。

人々がたいまつをかかげて

日が暮れて、だんだんと暗くなる
午後7時40分頃
太鼓などの楽器が鳴り響く中
たいまつをかかげた人が60名ほど集まっていた。

水面に映るたいまつの光

その人々が、田んぼのあぜ道を歩く。
たいまつが田んぼの水面に映り、なんだか幻想的で、昔にタイムスリップしたような雰囲気だった。

隣の地区と合流

途中で、小牧という隣の地区と合流。小牧も60名ほどの人々がたいまつを掲げ
「泥虫は出て行け」と掛け声をかけていた。

昔から外と小牧が合流し、合同で虫送りを行うのがこの地域の習わしだそうだ。二つの地区で虫送りをするのは全国的にも珍しい。

地区の田んぼを回りきったのは、午後8時20分頃だった。
この虫送りは翌日の10日にも行われた。

初めて虫送りに参加して

筆者は初めて虫送りに参加しました。
地区の方に、虫送りとはどのような行事なのか丁寧に教えていただきました。
全国の中でも、虫送りの行事が残っている数少ない地域の一つだと思います。
昔からある行事を続けるのは難しいことですが、後世に残したい行事であり、
丁寧に虫送りを後世引き継ぐことのできる可能性がこの地域にはあると思いました。

※記事内容は取材時のものです。掲載情報変更の場合があります。
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