古民家体験型ゲストハウス「B&B45」、「カフェろくでなし」経営
大阪府出身。脱サラ後の喫茶店経営、約30年間におよぶスペイン・米国・オーストラリアでの海外生活を経て、2015年から温井町に移住。カフェ兼ゲストハウスを経営。
約30年間の海外生活を経て温井町へ
30年間ほどの海外生活を経て日本に帰国し、「日本海側に住みたい」「古民家で暮らしたい」と希望しました。
はじめは神奈川県に住んでいたのですが、東京で七尾市役所の方々とのご縁がきっかけとなり、2015年、七尾市温井町に移住しました。
かなり前の話ですが、喫茶店を経営していた経験があるので、カフェをオープンすることにしました。カフェの「ろくでなし」というの名前の由来は2つ、「私の人生ろくでなし」「この場所が六ではなく七尾なので(六でなし)」というところから来ています。
海外ではB&B(Bed&Breakfast)という、朝食つきの宿泊施設が人気です。この魅力的な地域を発信できる場所にできないかと思い、B&Bのゲストハウスも同時にオープンすることにしました。
波乱万丈の人生
若い頃に家族の死を目の当たりにし「人生ははかない。好きなことをして生きたい」と思うようになりました。
もともと新しいことをするのが好き、楽観的な性格もあって、「失敗したらその時にどうにかすれば良い。どこでも生きていける」と、サラリーマンを辞めて未経験で喫茶店を始めてみたり、言葉もわからないまま海外に移住したりしました。
一番長く住んだオーストラリアでは、土地探しから始めて幼稚園を作りました。経営は他の人に譲りましたが、今でもその幼稚園は現地で運営されています。
温井町での日々の楽しみ
ゲストハウス兼カフェをオープンして良かったと思うことは、いろんな人が来てくれること。
たまに海外からもお客さんが来てくれますし、若い学生さんが手伝いに来てくれることも。
「彼らの将来の話を聞くと『いいなぁ』と思います。自分は70代ですが、この歳になってもいろいろな話を聞くことができます。そこが魅力的ですね。
本当は土地を耕したり、趣味の家具を作ったりしたいのですが、仕事に追われていてなかなかできていないですね。古民家なので冬は寒いということがありますが、それ以外は特に苦労もないです。ここは本当に良い土地ですし、田舎暮らしは楽しいですよ。」
地域の魅力の発信源に
約30年間の海外生活を終え、故郷の大阪ではなく縁もゆかりもないここ温井町に移住し、地域の魅力を発信する場所作りにとカフェ兼ゲストハウスを開始した森本さん。
「ここの蔵もキレイにして使えるようにしたい」と、敷地内にある蔵を見上げて意気込む姿に、正直驚きを隠せませんでした。年齢を感じさせないチャレンジ精神で、これからどんな進化を続けていくのか。森本さんの今後の活動も要フォローです。
(文章:ふるさとライター 高橋摩耶)
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