1年を通して100種類以上の野菜を栽培する脱サラ農家。県のエコ農家に指定され、全圃場が有機認証を取得している。現在はレストランへの直送がメインになっている。
脱サラ農家
金沢出身の高さんは福岡で営業の仕事をしていた時に、鹿児島出身の博子さんと出会いました。ふたりともサラリーマンを辞めて、能登島に来てから結婚。能登島に来たきっかけは、自然農法を行っていた知人を訪ねたことでした。
以前から「食」に興味があり、野菜の収穫体験もさせてもらったことから「こんな人生も有りかな」と感じ、「自分の食べ物を自分で作ってみたい」と考えるようになりました。農家になることを二人で決め、当初は、地元のスーパーなどに販売していましたが、著名な調理人さんとの出会いを通じて、レストランとの関係が一気に広がってきています。
120軒のレストランに野菜を提供
東京を中心に、金沢、大阪、神戸など、合計120軒ほどのレストランとお付き合いがあります。多い店は週4回もの注文が。
お店からの注文をデータベース化していくと、傾向がわかり、先取りした対応が可能になります。百貨店や地元の旅館との取引もありますし、個人のお客様にも野菜を直送しています。
耕作面積は12ヘクタール
耕している農地は12ヘクタール。栽培している主体は根菜類と葉物で、ジャガイモ、サツマイモや能登むすめ、黒キャベツ(カーボロネロ)、コールラビ、スティックブロッコリー、アイスプラントなどの珍しい野菜もたくさん栽培しています。
農作業をお手伝いいただいているのは地元の方々10名ほど。ローテーションを組んで作業をしてもらっています。
調理人さんとの対話の積み重ね
レストランとの取引は、直接調理人さんと話ができることが貴重な経験になっています。
現場を見に来られる調理人の方も多いので、じっくりお話ができたり、お弟子さんらに紹介いただくことで、関係も続きやすいのだとか。
レストランに出かけ、実際に野菜が料理されたものを味わってくることもあります。
調理人さんたちの勉強会にも参加しています。夜12時から朝まで勉強会をされているところにも参加し、常に学び続けています。
お客様に応じた発送作業
レストランをお客様にしている場合、お店によって、注文品目や数量、注文頻度も違いますので、それらの発送作業が大変です。それでも、きめの細かい対応が、お客様との信頼関係の構築のために重要です。
手塩にかけた野菜たちを見ながら、「今後も能登産の野菜を全国に発信し、地域の評価を高めていきたいです。」と話してくれました。
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