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のとだより
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学生プロジェクト

輪島市の地域資源発掘


 1.阿岸公民館の取り組みについて

■阿岸公民館長の話を聞く
 調査で輪島を訪れた際、非常に特徴的な活動をしている公民館の館長に話を伺うことが出来た。
輪島市にある阿岸公民館では、学校が5日制になったのを機会に子供の遊び場を提供する事業を始めた。青少年のほかにも婦人、成(老)人を対象にした活動を5つの目標をもって行っている。目標とは「地域子ども教室の推進」、「豊かな心と体力づくりに心の教育の推進」、「環境美化運動」、「生涯学習の推進」、「地域に伝わって来た有形無形文化財の伝承の継承」の5つである。その公民館には主事と館長(いずれも非常勤)の二人が常駐しており、18人ほどの役員によって運営されているが、役員の多くはボランティアに近い形で行っている。
青少年を対象とした活動内容は、海、山、川を生かした遊び体験を、保護者などを含めた大人から子どもへ伝えようとするものである。川で魚をつかみ、そば打ちや、かご編みなどの活動を行った。5月にはサツマイモの苗植えを行い高齢者が主に指導をしている。6月には竹とんぼと巻きずしづくり、ホウ葉の風車作り、7月には夜ザライといってサザエが夜になると岩に登ってくるという習慣を利用して、懐中電灯を持って採るというものである。かつて夜に岩場へ上がってくるサザエを、たいまつを掲げて採っていたという伝統的な方法を子どもたちに伝えようと行っている。年末には仮設住宅の入居者みんなでミニ門松を作った。
 
■みんなが集まる阿岸公民館
 公民館の行事として公民館の清掃だけでなく、阿岸地区の一斉クリーンデーとして、公民館周辺の清掃を行っていることから、活動目標の一つである「環境美化運動」への取り組みを見ることができた。婦人活動としては、大正琴教室や生花教室、茶道教室などのスポーツの活動も行い、成(老)人活動としてニュースポーツ教室やグランドゴルフ大会、転倒予防教室なども行っている。公民館の活動とは思えないほどの、充実した活動内容で、大変印象的だった。
ほかにも様々な活動を行っており、小学生の参加人数は18~20人で、保護者も最低5、6名は手伝いに来てくれるとのことだった。驚きだったのは公民館には鍵をかけず、いつでも誰でも入れるようになっていることである。行政としては施錠をするのが本来の形だが、地域住民の信頼感があって初めてできることだと感じた。
 
■公民館活動が果たす役割
 以上のような公民館の取り組みは、地域の人々のボランティア精神がなければ成り立たない。しかしその役割はとても大きく、地域交流の場として人とのつながりを感じることができ、子どもにとっては都会よりもはるかに豊かな人生経験が得られるはずである。少子化が見られる他の地域で、これほど活発な活動を行えているものは少なく、必ずしも人口が多い地域ほど活気があるわけではないと考えさせられた。このような取り組みが知られることは、他の観光資源や地場産品と比べて少ないが、このような地域活動が生む良さがあることも忘れてはいけない。輪島公民館との交流は前から行われているが、公民館の活動がより多くの地域の人に知られ、輪島市周辺の中でも公民館同士のネットワークがさらに広がれば、輪島の魅力を高めることにつながる。このような取り組みが地域の共同体意識を高め、青少年を地元につなぎとめるきっかけになればと感じた。
(井口雄亮)
 
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