能登町柳田・松波

能登町の柳田と松波は、里山の恵みと祭りの熱気が魅力の地域です。柳田にある「notonoファクトリー」では、地元産のブルーベリーや果物を使ったジャムやアイスが人気で、自然の恵みを味わえます。松波の「横井商店」では、伝統の松波米飴が昔ながらの製法で作られ、観光客にも人気を集めています。夏の柳田大祭や松波人形キリコ祭りでは、幻想的な灯りと勇壮なキリコが夜のまちを美しく彩り、地域の心がひとつに結ばれます。

能登町にある「notonoファクトリー」や「横井商店」は、「柳田」と「松波」という地域にあります。
その地域は里山のぬくもりあふれる、農業の町です。
自然とともにある暮らしでゆっくりとした時間が流れる「里山」の地域をご紹介します。

写真提供:能登町

「notonoファクトリー」の人気商品はジャム。ブルーベリージャムは素材の味を楽しめるプレザーブスタイル(ジャムの中に、形が残った果実や果肉が入っているもの)のため、つぶつぶ感が楽しめます。ジャムに使用されるブルーベリーは自家農園で育った完熟のもの!
能登町はブルーベリーが特産品となっており「ひらみゆき農園」「notonoファクトリー」「駒寄農場」などたくさんの農家がブルーベリーを栽培しています。
石川県の鳳珠郡能登町でブルーベリー栽培が始まったのは1983年。日本国内でも古くからブルーベリー栽培に着手した地域の一つです。
そんな柳田の地で育ったブルーベリーは甘みが強く、酸味も程よくあるのが特徴です🫐

「横井商店」で作る「松波米飴」は、砂糖や人工添加物を一切使用していません。原材料は「能登産の米」と「おやし」のたった2つ。「おやし」とは、石川県産の大麦を叩いて粉末状にしたもの。これらを混ぜ合わせて発酵させ、煮詰めることで完成します。
瓶の米飴を一口食べてみると、お米の甘みが口いっぱいに広がります。砂糖の甘さとは違う、白米を噛みしめていくと感じる、あのやさしい甘みで、初めて食べても懐かしく感じられるような味です。
松波飴の甘さは、自然が作り出した他に類を見ない、希少なものです。

そんな松波は、珠洲市との境にあります。
観光スポットの一つである、波の穏やかな恋路海岸。
カップルで鳴らすと幸せが訪れる“幸せの鐘”や、干潮時に歩いて渡れる“弁天島”など、恋愛スポットとして有名です。

恋路海岸の近くにある、「奥のとトロッコ鉄道 のトロ」は、鉄道好きな方は知っているかもしれない場所です。
のと鉄道というローカル電車が停まる駅でしたが、今は廃線し電車は走りません。しかし、線路は途中で切れていて短いですが通っているため、現在トロッコを漕いで走れる観光スポットになっています。
事前に予約し恋路駅のホームでチケットをゲット。自転車のようにペダルをこいで進みます。カタカタッと鳴る音は列車のよう。終点は宗玄酒造のトンネルの酒蔵で、宗玄は珠洲市にあります。

※2025年7月現在、能登半島地震の影響により、休業中です。

柳田には「柳田植物公園」という施設があります。
四季折々の花に出会え、芝生広場やバーベキュー広場などのアウトドアスポットが充実し、「満天星」というプラネタリウムを楽しめる施設もある、老若男女で楽しめる公園です。

柳田のお祭り「柳田大祭」は、能登の中でも最大規模のキリコが練り歩く秋のお祭りです。五穀豊穣に感謝し、各神社の神輿の後にキリコが並び、あぜ道をゆっくり進みます。約13mのキリコは貫禄があり、明かりは和ろうそくの優しい光で、情緒が漂います。

穏やかな海岸の町である松波の夏祭り「松波人形キリコ祭り」は、人形の出来を競う風変わりなお祭りです。松波地区の各町内から出される9基のキリコには、人形が飾られます。その人形の題材は歴史上の一場面や、その年々話題になったものなど様々。町内を練り歩き、14時頃に内浦福祉センターという場所の前に9基のキリコが集結し、人形審査が行われます。夜になるとキリコが大通り交差点に集結し、交差点で次々と乱舞を行います。
能登町のキリコ祭りですが、海の地域と山の地域で、異なる雰囲気があり、それぞれの土地の伝統が感じられるのが、魅力の一つです。

写真提供:石川県観光連盟

柳田と松波には、自然の恵みとともに育まれた暮らしがあり、四季折々の風景や祭りの営みに、ゆっくりと流れる能登の時間が感じられます。