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櫻田 博克さん

櫻田 博克(さくらだ ひろかつ)

櫻田酒造 杜氏

漁師町の地酒を醸す造り酒屋
能登半島の先端、珠洲市の蛸島町という漁師町にある造り酒屋「櫻田酒造」の4代目で、自ら杜氏も務める。かつては最年少の能登杜氏と呼ばれたが、いまでは杜氏経験11年になる。夏は田圃で酒米を育て、冬はその米で酒を醸す。1971年生まれ。

※記事内容は取材時のものです。掲載情報変更の場合があります。
ご利用・お出かけの際は、お問い合わせ先などでご確認ください。

櫻田酒造株式会社(さくらだしゅぞう)
〒927-1204 石川県珠洲市蛸島町ソ―93
TEL 0768-82-0508 FAX 0768-82-6628
URL http://www.sakurada.biz
■能登は酒蔵密度が高い
能登には15軒の造り酒屋がある。石川県全体では33軒だが、能登の人口が県全体の約20%に過ぎないことを考えるなら、能登の酒蔵密度は高い。能登では地酒やその造り酒屋が、能登の人々の生活に深く根付いている、と言えるのではないだろうか。
酒蔵密度は高いが、ひとつひとつの造り酒屋は規模が小さい。櫻田酒造も例外ではなく、同社の「大慶」や「初桜」などの銘柄は、金沢でも滅多にお目にかからない。製造量が少ない上に、ほとんどを地元で消費しているからだ。
■能登の造り酒屋は港町にある
能登の造り酒屋のほとんどが海沿いの港町にある。櫻田酒造もそうだ。同じ石川県でも加賀地区では肥沃な加賀平野の田圃の中に酒蔵がある。加賀の酒が米の産地で造られているのに対して、能登の酒は港、すなわち酒の消費地で造られている。今風に言うなら、消費者と生産者が顔の見える関係にある、というところだ。
「酒呑みの多い漁師町だからやってこれた。町の人から贔屓にしてもらえ、本当にありがたいと思っている」と櫻田さんは言う。
だから自然に地元の人の好みに合った酒質になる。櫻田酒造の酒は日本酒度(甘辛度)が±0の中庸タイプで、味に厚みがある。新鮮な魚介類とともに晩酌でやると旨い。その土地の食卓が見えてくるような酒、それもまた能登の酒の特徴である。
■能登杜氏の醸す酒
能登の酒は能登杜氏が醸す。能登杜氏の数は約90人。兵庫県の灘、京都の伏見などの名だたる名酒の産地はもとより、滋賀、静岡など全国各地で活躍している。冬の間は日本各地の造り酒屋で働き、春になると自分の造った酒を携え、能登に帰ってくる。その自慢の酒を持ち寄って、能登杜氏自醸酒品評会が開かれる。100年前に始まり、いまも続いているこの品評会で、優等賞をもらうことが能登杜氏には最高の名誉である。
能登杜氏の酒が旨いのは、このような努力を営々と続けてきているからだ。櫻田さんもこの歴史ある能登杜氏の一員である。
かつては能登杜氏最年少と言われた。彼に続くようにして、輪島市の白藤酒造店や富山県氷見市の高澤酒造で若き能登杜氏が誕生した。櫻田さんが能登杜氏に世代交代をもたらした、と言えるだろう。
■櫻田酒造は規模の小ささを強みに変える
櫻田酒造は、1914年(大正3年)にこの地で創業した。以来90余年。いまは櫻田さんと奥さんとご両親の4人で酒を造っている。銘柄の「大慶」は、地元では大漁の時に「大慶な」と言って喜ぶところから名づけたという。地酒らしいネーミングだ。
櫻田さんの父、先代社長は糖類添加の酒を止め、全ての酒を米の味を楽しむ本醸造や純米酒に切り替えた。原料費が高くなるが、旨い酒を造るために英断を下した。
4代目の櫻田さんは自社の田圃で酒米の栽培を始めた。その米で純米酒を造ったが、数年間熟成させ、新銘柄として販売することにしたという。より手間のかかる道を選んだ。これも英断だ。小回りが利く小ささを、強みに変えようとしている。
「おいしい酒を飲むと涙が出る。そんな酒を造ってみたい」と櫻田さんは夢を語る。そんな酒を飲んでみたい。
 
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